2011年01月19日

私小説 『タイムカプセル』

 昔のノートが出てきたので読んでみると私が書いた短編小説が書いてありました。
 読んでみると中々面白いんです。
 しかも時期的にもちょうどいい設定です。
 なのでちょっと書いてみます。
 
 ・・・・・・・
 
 『タイムカプセル』

 僕は今地元に帰って来ている。
 なぜかというと高校を卒業してから東京で料理人の修行をしているが、今日は成人式なので久しぶりに休みを取ったからである。
 成人式に行くと幼馴染の千恵がはしゃいで僕のもとに寄ってきた。
 千恵も私同様高校を卒業後東京で働いていて、むこうでも何度か会っていた。
 でも今日は振袖を着ていていつもと雰囲気が違ってかわいく見えた。
 千恵『さとるー、ねえねえ、どう?』
 僕『あー、いいんじゃない。』
 千恵『何それー!もっと褒めてよ!』
 僕『あっ、ああ、かわいいよ。』
 千恵『言わされたみたいじゃん!まっいっか、それよりさー明日タイムカプセル掘りに行こう。』
 僕『タイムカプセル?そんなのあったっけ?』
 千恵『覚えてないの?!二人で埋めたじゃん。低学年のころ小学校の校庭に埋めて20歳になったら掘ろうねって。』
 僕『えー、思い出せないなー。』
 千恵『行ったら思い出すよ。じゃあ明日ねー。』
 そういい残すと千恵は他の友達のところに行ってしまった。
 
 うーん?
 本当に覚えてないなー。
 しかも二人でって。
 確かに千恵とは小、中、高と同じ学校で今も同じ東京で働いている腐れ縁だ。
 でもそのころそんなに仲がよかったかなー?
 まあいっか、楽しそうだし。
 東京で千恵から絶対に成人式行こうねって何度もメールきたのはこのためだったのか。
 
 それから私も旧友と久しぶりに会い、馬鹿騒ぎを始めた。
 、、、、、、、、
 
 、、、おえーっ、具合悪い、、、。
 朝、起きると実家のふとんの上だった。
 うー、昨日は飲みすぎた。
 どうやって家に帰ってきたかも覚えてない、、、。
 水を飲み昨日のことを思い出していた。
 あー、楽しかったなー。
 みんな変わってなかったけど、環境は変わっていたなー。。
 あんなに仲のよかったたけしと美紀が別れたのもびっくりしたけど、美紀がその後バツ一子持ちの40代の男と付き合ってるっていうのもうけたなー。
 たけし、そんな奴に負けたのかって。
 高校のころまじめで目立たなかった伸吾が、大学デビューでチャラ男に変身したのもビックリだった。
 坊主だった頭もロン毛になっていて、むこうから話しかけられなければ分からないくらいだったもんな。
 剛も、、、あっ、やべー、今何時だ?
 携帯を開くと着信とメールが何度も来ている、、、千恵だ。
 すぐにメールで返信した。
 ”ごめん、今起きた。これから30分で小学校に行くね。”
 、、、、、、、
 
 僕『ごめーん。昨日飲みすぎた。』
 千恵『メールも電話も無視してー!もう先に掘ったよ!』
 千恵の後ろには木があり、横にスコップと大きな穴があった。
 僕『えっ本当!』
 千恵『ハイ、これ。開けてみて。』
 千恵の手には土まみれの小さな箱があった。
 開けると汚い字で”ちえ””さとる”とひらがなで書かれた手紙があった。
 千恵『これは私のだから読んじゃだめ。』
 といいながら”ちえ”と書かれた手紙を私から取り上げた。
 私はさとると書かれた、つまり私の手紙を開いて読んだ。
 
 ーーー
 20さいのさとるへ。
 ぼくはいまごろおおがねもちになっているでしょう。
 そしてでっかいおしろにすんでスポーツカーをのっているでしょう。
 そしてちえちゃんとけっこんしてしあわせにくらしているでしょう。
 、、、、、、、、
 ーーー
 
 えっ、何これ!
 私は文章の続きを読む前に手紙を千恵に見えないように不自然に隠した。
 千恵『えっ、どうしたの?何で隠すの?』
 僕『いや、だめだめだめ!これは僕の手紙だ!』
 千恵『えー、いいじゃん。見せてー!』
 千恵がじゃれついてくる、私は意識しすぎて顔も赤くなっているのが自分でもわかった。
 千恵『ほら、私のも見せるからさー。』 
 まあ、冷静になって考えると子供の僕が書いていることだし隠す必要もないかな。
 僕『わかった、交換しよう。』
 私は千恵の手紙を読むと、何とそこには”さとるくんだいすき、けっこんしようね。”と書いてあった。
 
 もうこうなると千恵を意識してしまう。
 思えば千恵とは小学校からずっと近くで過ごしてきた。
 上京した今でも近くの町に住んでいる。
 大切な友達の一人だ。
 そっかー、僕は千恵のことがずっと好きだったのかなー?
 千恵を見ると千恵もこちらを向き『両思いだね。』とにっこり笑った。
 えー!
 両思いだねって何?
 何で”両思いだったんだね。”って過去形じゃないの?
 もしかして千恵も僕のこと好きなの?
 僕の心臓はバクバクしてきた。
 僕『ち、千恵!』
 千恵『何?』
 僕『僕のことどう思う?』
 千恵『何それ私から言わせるの?』
 えー!
 脈ありじゃん!
 僕の鼓動はさらに早くなった。
 千恵『さとるは私のことどう思うの?』
 千恵を見つめて数十秒ののち、、、。
 僕『好きかも知れない。』
 千恵『好きかも知れない。って何?どっちなの?』
 僕『好きです。いや、千恵好きだー!』
 千恵『、、、私もさとるのこと大好きだよ。』
 僕『千恵、僕と結婚してください。いや、付き合ってください。』
 千恵は笑いながら言った。
 千恵『結婚って、早いよさとるー!』
 千恵は笑いながらも僕に抱きついてきた。
 僕『手紙にけっこんって書いてたからさー。、、、いや、付き合って、千恵。』
 千恵はだまってうなずいた。
 、、、、、
 
 千恵『”(心の中の声)よーし、うまくいった。さとるは奥手でにぶいからこうでもしないと告白なんてしてくれなかったんだろうなー。あとは私が作った偽のタイムカプセルと手紙を捨てなきゃ、、、。”』
 
 ・・・・・・・
 
 いかがでしたか?
 
 原田知世 『時をかける少女』
 
posted by 酔分補給 at 00:00| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | その他情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
無駄にした時間返せや
Posted by はんちゃん at 2011年01月19日 08:25
 はんちゃんへ。
 
 第二弾もあるよ。
Posted by 酔分補給 at 2011年01月29日 07:31
通りすがりのものですが、表題があまりにも他人事ではなかったのでコメントの来させて頂きました。

その理由はボクが投稿しているyoutube動画をご覧頂ければ分かります。

失礼いたしました〜
Posted by 小林 at 2013年02月23日 23:28
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